昔から機械いじりが好きで、大学は工学部機械工学科に進みました。
当時は就職氷河期で、卒業後はデジカメの設計に携わりたかったのですが、願い叶わず、第2希望であった液晶テレビの設計に携わり、エンジニア派遣として大手家電メーカーで3年あまり働きました。
次には自動車工場で期間工としてエンジン部品の組立を1年間経験しましたが、リーマンショックでライン削減があって退職しました。
その後に、機械部品の会社に正社員として就職して2年あまり勤務したのですが、業績が悪化して転職。次の転職が決まっていた会社が東日本大震災で採用が中止、となかなかうまくいきませんでした。
その後は埼玉の流通会社の倉庫でパートとして7年間働くことになりました。
40歳を前にして、新しい仕事をしてみたい、できれば技術が身に付く職人の仕事がしたいと転職を決意しました。偶然大栄と出会って2019年に施工として入社しました。
建築業界は全く未経験でしたし、保守的で閉鎖的なイメージもありましたが、会社はとても柔らかい雰囲気でした。
最初の1年間は修行期間のようなものでした。
仕事を始めた当時は商品のサッシのガラスが壊れやすく重いことに驚きました。
最初の仕事は、住宅完成後に、取付が終わったサッシの最終調整を行うことでした。
同時に、完成後に後付けをする網戸やシャッターの取付も行いました。
事前に研修は受けるのですが、現場でやってみないと分からないことが多く、先輩に教えてもらいながら、次第にできるようになっていきました。
特に玄関ドアの調整は難しく、蝶番の位置調整や開閉スピードの調整には苦労しました。
ただ、その難しさを乗り越えると、得意分野になっていきました。
網戸設置やガラス交換工事などの際には施主様立ち合いの機会も多く、感謝してもらえることが一番の励みでした。
1年経つと、入社前の保守的で閉鎖的というイメージはすっかり消えて、新しいことに挑みながら多くの人と共に作っていく仕事だと感じるようになりました。
2年目に埼玉県八潮市にある大栄の東関東支店に異動になりました。
東関東支店は2015年の開設で、当初は小さな支店でしたが、ここ数年で仕事量が急激に増加しています。
担当エリアも東京区部の東部と埼玉東部、千葉の北部、茨城で、移動にも時間がかかります。
施主様立ち合いのリフォーム工事など時間指定が厳しい案件も増えてきています。
今後は営業、施工ともに増員されると思います。
いろいろなことを自分たちでより良いものへと作り変えていくような職場です。
私の仕事は本社時代と同じく、住宅完成後の、窓やドアの調整と、網戸、シャッター、面格子などの取付を多くこなしています。
東関東支店ではサッシの配送は協力会社さんが、サッシの取付は現場の大工さんが行います。彼らとのコミュニケーションも欠かせません。
また、商材が多様ですので、例えば私はバルコニールーフの取付やエアコン室外機置き場の取り付けなどの高所作業が多く、他の社員は屋内の鏡面材の工事といった具合に、担当分野を分けて習得しています。
今後は東関東支店でもリフォーム案件が新築よりも増えていくのではないかと感じています。
リフォームはコミュニケーション力や応用力が必要ですし、要望も多様で、商材も様々ですので、「自分ができることだけをやる」という姿勢ではなく「できることを広げていく」という仕事に対する姿勢が必要になると思います。
そのために、品質管理者として私自身の手順を書き出した作業手順書を作り始めていて、属人的になっているスキルを他の社員と共有して、ムリ、ムラ、ムダを減らして、より良い作業の仕上がりを目指しています。
自分の姿勢一つで、現場の雰囲気が良くなったり、人が育ってくれたり、仲間の負担が減ったり、お客様が喜んでくれる。
そんな魅力を持った仕事だと感じています。